日本から遠く離れた5つの場所で、そこに暮らす人たちのことを日本に伝える5人の日本人たち。それぞれの場所で現地の人たちと関係を築き、その中で多くの経験と学びを重ねる。場所は、シリア、マーシャル、マダガスカル、ウガンダ、グリーンランド。環境も文化も、そこで人々が直面する課題も、流れる時間も全く異なる場所で、全く違った経験をし、違った思いを持って、違った活動を展開する5人。でも、5人には共通する何かがある。編著者のアーヤ藍さんには、その共通する何かがとても大切なものとして輝いているのだろうと思う。

馴染みのない5つの場所の、しかも簡単には到達することができない深部を見ることができるだけでも好奇心を刺激されるだろうが、5つのストーリーを通して読むことで、日本から飛び出して世界を見ること、そしてその場所の人たちと関わり合うことの価値の大きさを感じていただけるだろうと思います。そして、アーヤさんが見つけた大切な何かを感じていただけたら嬉しいです。

個人的には、この5人に選んでいただいたことをとても嬉しく思うし光栄に感じています。丁寧にインタビューしていただき、その時話したことを文章として表していただけたことに感謝しかありません。それが本当いう形で、今回出版されるわけですが、恥ずかしい気持ちもあります。でも、僕がマダガスカルを通して感じていること、考えていること、大切にしていることをたくさんの人に知っていただけることは喜びでもあります。