宝の森 アグロフォレストリー 「これはもやは畑じゃないだろ!」初めてここを訪れる人はそう思うに違いありません。マダガスカルの東海岸付近に位置するこの”農園”には数多くの作物やマダガスカル固有の植物が栽培されていて、森と化しています。この森農園で採れる香辛料には、バニラ、シナモン、クローブ、黒胡椒、白胡椒、ローズペッパー、ウコン、レモングラス、ジンジャーなどがあります。この他にも、バナナ、パイナップル、ライチ、ランブータン、オレンジなどの果物やコーヒーなどなどがたくさん採れます。これらの木々は、でも勝手に生えているわけではありません。一応、ちゃんと考えて植えられています。この農法にはアグロフォレストリーという名前もあります。アグロフォレストリーは、豊かな生態系と農業を共存させる賢いやり方です。自然の恵みを最大限に活かした農法で、農薬どころか肥料も使いません。自然の循環の中で作物を育てますので、農家がやることといえば、下草を刈ること、伸びすぎた枝を剪定して農園が暗くなりすぎないようにすること、そして収穫することくらいです(バニラを育てている農家にとってはこれらに加えてバニラの授粉作業があります)。まさに宝の森。とはいえ、結構忙しいんですよ。これだけ多くの種類の作物を”栽培”しているため、やることが常にありますからね。 clovejack fruite