Coen.mg/ 4月 13, 2025/ 今月の一枚, 風景/ 0 comments
静かな海に、小さな帆船が数隻浮かんでいました。木造の小舟にいかにも古めかしい布が広げられた帆。想像の中にあるはるか昔の風景を実際にこの目で見ているような、なんだか不思議な感覚と驚き、気持ちの昂りを覚えました。とこんな人たちがまだいるのか…
ここはマダガスカルの北西部に位置するマジュンガ(Mahajanga)。この海の向こうにはアフリカ大陸です。マダガスカルに移り住んだ人々は、なぜかこのモザンビーク海峡を渡らずにインド洋を経て遙か遠くアジアの地からやってきたといわれています。狭いところで400km。古の人が渡るのに苦労するほど北から南に向かう海流が激しいのでしょうか。そうは見えない穏やかな海面でした。
モザンビーク海峡はシーラカンスの生息地としても知られています。一方マジュンガ付近ではアンモナイトの化石が多く取れます。恐竜の化石が発掘されたことでも有名です。マダガスカルではお土産屋に並ぶたくさんのアンモナイトに興奮する人も多いと思いますが、その多くはマジュンガから運ばれています。陸地で化石となって今にその姿を見せるアンモナイトがあれば、海の中にはかつての姿をとどめた生きた化石が、ひっそりと姿を潜めているのです。ここでは、日本のそれとはまったく違う時間が流れています。
彼らは漁師です。マダガスカルには、このような小さな漁船で漁をしている人たちがまだたくさんいます。統計的には水揚げの5割以上がこのような伝統的な漁法によるものだといわれています。
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