Kurumiru/ 8月 29, 2023/ Newsletter/ 0 comments
Connect & Enjoy #022
「もうお父さんの顔を忘れた」と言いながら帰りを待っていてくれている4歳の娘と、ワンオペで日々忙しく頑張ってくれている妻に感謝の気持ちを込めながらこのニュースレターを書いています。マダガスカルに来て1ヵ月半が過ぎ、いよいよ帰国日を迎えました。今回の滞在もこれまでと同様にとても充実したものでした。取引先の協同組合を訪ね、アグロフォレストリーを視察し、生産者と意見を交換してきました。今回はインスタグラムのストーリーズやライブで積極的に現地から情報発信したので、こちらの様子をリアルタイムでお楽しみいただいた方も多かったのではないでしょうか? 新しい試みとして、パティシエの皆さんを中心に日頃お世話になっている方々を招待して現地とのオンライン交流会を行い、バニラの加工の様子も見ていただきました。また、バニラをはじめとした現地の食材を使ってシロップやプリンなどのスイーツをつくりました。七輪での調理でしたが美味しくできて、生産者の皆さんに楽しんでもらいました。近い将来パティシエの方々を現地にお連れしてプロの手でスイーツをつくっていただけたら最高だなと夢見ています。
今回の出張、「長いね〜 そんなに長く行く意味あるの?」と言われることもありました。ところが、いやいやとても大きな意味があったと感じています。もちろん色々とやることがあったがためにこれだけ長くなったのですが、予定をこなす以上の大きな意味があったと確信します。これだけの時間を一緒に過ごすと、現地の人たちととても仲良くなります。一体感が育まれるというか強まりました。僕たちはもう完全にワンチームとして活動しているという感覚が芽生えています。日々やりとりがあり、ときにはトラブルなんかもあってそれをなんとかしながら乗り越えてきました。一緒にご飯も食べたし、ときには料理をしたりもしました。そういった時間の積み重ねが確かに関係性を深めています。この信頼関係の醸成は長期的な視野でお互いにwin-winとなるような取引を行うためにはとても重要なものです。引いていえば、この関係性があるからこそお客様に対していいサービスが提供できると信じています。
また、現地にいると生きた情報がタイムリーに入ってきます。特に今シーズンのようにバニラに関する国内の規制や価格の変動が大きい中で、日々状況が変わります。そんな時期にマダガスカルにいることにはとても大きな意義があったと思います。僕は今、マダガスカルの、特にバニラに関しての圧倒的な量の生きた情報を持っていると思います。このアドバンテージをいかに生かすか、また日ごろお世話になっている人たちにどう還元していくかを考えているところです。帰国後はいろいろなかたちで報告の機会を設ける予定です。今回の滞在では、バニラの栽培、収穫、加工、流通形態、そして価格の決まり方に関する理解がさらに深まりました。アグロフォレストリーの農園もいくつも視察しました。中には在来種を多く導入している素晴らしい農園もありました。アグロフォレストリーが単なる換金作物の畑にとどまらず、本来マダガスカルにあった森を広げていくことにつながっていることを確認しました。そんなこともお伝えしたいですし、バニラのことにとどまらず、現場を知っているからこその視点から持続可能な生産、持続可能な流通、持続可能な消費のあり方についても話ができそうです。ご期待ください。
2023年8月23日合同会社Co•En Corporation代表 武末克久
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