アグロフォレストリー通信#21 アグロフォレストリーと自然栽培

Kurumiru/ 11月 20, 2024/ アグロフォレストリー通信/ 0 comments

アグロフォレストリーの説明をしていると、自然栽培とは何が違うのですか?という質問を度々受けます。結論から言いますと同じところもあり、違うところもあります。自然栽培、有機栽培、無農薬栽培、環境共生型農業…似たような言葉が多く私自身も時々混乱することがあります。それぞれどんな違いで、どんなものなのかをまとめてみたいと思います。

慣行農業・・・化学肥料や合成農薬の使用を前提とした栽培方法で雑草や害虫、病気などの被害を農薬によって抑制し、安定的な生産を目的とするもの。
特別栽培・・・農薬の使用回数または化学肥料の使用量がその作物が栽培された地域で通常使用されている量の半分以下のもの。
環境共生型農業・・・化学肥料や化学合成農薬を低減するなど、環境への負担を減らすことを目的としたもの。
有機栽培(オーガニック)・・・化学合成された肥料や農薬を使わない農法。動物の堆肥など有機物を施肥する。
無農薬栽培・・・農薬を使わない農法。
自然農法・・・農薬や化学肥料不使用で耕さない、草や虫を敵としない農法。微生物により落ち葉が分解され、養分となって再び植物に使用されることを目指す。
自然農 ・・・無農薬で耕したり、除草もしない農法。有機肥料は与えることもある。
自然栽培 ・・・無農薬・無施肥だが、耕起や除草は必要に応じてしたりもする。

とこのように改めてまとめてみてもややこしいですね。

蜘蛛も害虫を食べる大きな役割を果たしています。

人の目的や考えの分だけ農業の方法があります。堅苦しい名前がつくととっつきにくいイメージがありますが、その中で自分は何が心地いいと感じるのか、を模索していくのは自分を知ることにもつながって楽しいような気がします。こうしなければならないということは必ずしもありません。自分にとって心地よいと思う選択でいいのだと思います。

鴨川の苗目では農薬を一切使っていないため、芋虫をよく見かけます。そのため虫食いがあることもしばしば。基本的にはそのままに、虫食いがひどい時は鶏を放して虫を食べてもらう方法を実践。なるべく自然にという方法が私は心地よいなと感じます。

2024年11月20日
武田瑞季

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