マダガスカル日記2025 (13)

Coen.mg/ 5月 2, 2025/ マダガスカル日記2025/ 0 comments

2025/2/17 つづき

雨が上がるのを待って、2時過ぎに出発。雲はすっかりどこかに去って晴天が広がる。農園を案内してくれるのは協同組合のプレジデントのAndros(アンドロス)と事務局長のPatrice(パトリシ)。バイクを降りてからは山道をひたすら歩く。途中でクローブの花芽を見て今年は豊作になりそうだ!と喜んだり、熟したジャックフルーツを見つけてむしゃむしゃ食べたり、美しい棚田が広がる景色を見たりしながら、骨折している左足の人差し指を心配しながらも、楽しく歩く。歩く、歩く。

小川を渡ったところで小さな集落に着く。Patriceが住む村だそうだ。お母さんや親戚を紹介してもらう。ここまで30分くらい歩いただろうか。少し休憩して、また歩き出す。

山道を登る、下る、また登る…丘の上からの見晴らしを楽しむ。これは登山だな。1時間くらい歩いてようやく農園に辿り着く。炎天下の長行で汗だくでぐったり。でも、アグロフォレストリーの美しさに元気が出てくる。見事なグリーンバニラがたわわに実をつけている。Sandrakatsyはマダガスカルの中でも品質の良いグリーンバニラの産地として名が知れているがその理由がわかる。土壌が良いのだという。

その辺に実っているパイナップルやサトウキビで喉を潤してリフレッシュする。甘い汁が体にしこむ。これがアグロフォレストリー歩きの醍醐味だろうなあ。

PatriceはToamasinaの大学を出た後にこの農園を継いでいる。英語が堪能。アグロフォレストリーの意義ややり方を深く理解していて感銘を受けた。インタビューの中で、次のようなことを語ってくれた。

この地は、50年ほど前は熱帯雨林だったが建材や燃料としての木材需要と農地の拡大のために伐採が進んだ。現在は、アグロフォレストリーの農園を整備し森林再生と農業を共生させている。

この辺りは土壌が肥沃で外部から肥料を加える必要がない。焼畑も行われておらず土中の生態系がしっかりしていて自然の循環の中で作物は豊かに育つ。

メインの作物はバニラとクローブ、サトウキビ。バニラとクローブは輸出向けでサトウキビは国内向け。クローブはバニラに日陰を与え、収穫期が終わった後は建築用木材としても利用可能。そのほか、キャッサバやコーヒーなどとを混植。食料と収入が確保され、新たな森林伐採の必要がなくなる。

この素晴らしいアグロフォレストリーをPatriceが続けていくためには、バニラやクローブが安定的に輸出される必要がある。一昨日訪問したKO.T.I.の活動もそうである。彼らのバニラを喜んで使ってくれる人をとにかく増やす。これが私たちCo•En Corporationの存在意義なのである。そのことを強く再認識する。

もう少しそこにいたい気持ちを引きずりながら、Patriceのアグロフォレストリーを離れ帰路に。また、あの山道を歩く歩く。使命感と日本でどうやって販路を拡大したものかと頭の中がぐるぐると回る回る。集落まで戻ってきて、ココヤシの実で喉を潤し、川で行水して熱った体を冷ます。

眼下に水田を望む
遠くにSandrakasyの集落が見える。随分と歩いたものだ
どこに農園があるんだー
ジャックフルーツ!!
アグロフォレストリーに実るグリーンバニラ
パイナップル。とてもありがたい。ありがとう。
熱く話をしてくれるPatrice
沐浴さいこう!!
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