アグロフォレストリー通信#24 カエルの声

Kurumiru/ 4月 22, 2025/ アグロフォレストリー通信/ 0 comments

アグロフォレストリー通信#24 カエルの声

春爛漫。地上では生き物の動きが活発になってきました。Co・En Corporation 鴨川事務所の周りでは夜にはカエルが大合唱しています。なぜ夜に大合唱するのか。カエルは真っ暗で敵に見つかりにくい夜に、オスがメスを探す求愛行動として鳴きます。
幼い頃から田舎暮らしだった私はカエルの大合唱を聞くと、草の匂いと土の匂い、それから少し牛の匂い、布団に寝そべりながらカエルの声を聞いていた雨上がりの後の少し涼しい夏の夜を思い出します。

花が散り、小さい梅の実が実っていました。

哲学者であり生態学者でもあるティモシーモートンの著書『Realist Magic』では、カエルの鳴き声がモートンにはグワグワというカエルの音として捉えられ、メスのカエルには求愛の声として捉えられ、クモにはカエルの声が引き起こした振動によって獲物の来訪として捉えられ、湖の水面には振動として捉えられ…というようにカエルの鳴き声がさまざまな受け取り手に全然違った仕方で捉えられていく様が描かれています。
1つの事象、同じことが主体によって違うこととして独自の解釈をされ、意味を持ち広がっていく。
私は私たちのバニラビーンズも皆さんにとって、そんな存在であってほしいと思っています。バニラビーンズという1つの物体ですが無限の「意味」を内包していると考えています。ただの材料ではなく、マダガスカルの風景や、マダガスカルの人に思いを馳せる時間、アグロフォレストリーというストーリー、環境や生き物への問い、それぞれの人にとって様々な意味を持ち、広がっていくものであってほしい。4月と5月はイベントにたくさん出店します。直接伝えることができる機会、大切にしたいです。

2025年4月22日
武田瑞季

前回のアグロフォレストリー通信#23三寒四温はこちらからご覧いただけます。

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