Coen.mg/ 12月 22, 2023/ Newsletter/ 0 comments
Connect & Enjoy #026
クリスマスプレゼントの準備はもうお済みでしょうか? もしまだの方にぴったりの商品があります。バニラの専門家が作るバニラシロップ。日常を離れた話題とちょっとぜいたくな香りを大切な方に贈ってみませんか? という宣伝文句で書き始めた今回のNewsletter。食の役割について最近思うところを書いてみたいと思います。
イベントで贈呈するお菓子の説明動画にマダガスカルのバニラ農園やバニラ生産者の画を差し込みたいというご要望を今月頭に受けました。このお菓子には私どものバニラビーンズを使っていただくのですが、フェアな取り引きや人と人との繋がりを象徴するものの一つとして選んでいただきました。イベントの主催者やパティシエの方のそのようなこだわりを表現する素材として動画に差し込みたいとおっしゃるのです。とても素晴らしい機会をいただいたと思いました。
食の持続可能性を考える上では、森林破壊につながらないとか、肥料や農薬で環境を汚染していないとか、児童労働をはじめ搾取が行われていないとか、そんな原材料を使いましょうということがよく語られます。また、水産物であれば絶滅に瀕した魚は使わないようにしようとか。森林破壊や温室効果ガスの排出など、環境負荷の大きな牛肉や牛乳は避け、ベジタリアンやビーガン食を嗜好する人たちも増えています。これらのことに加え最近では、環境再生型の農業に注目が集まるなど、環境にとってマイナスの影響を減らすだけではなく、環境の再生に貢献するかたちで食料を生産することを提案、実践する人たちも目立ってきました。そうやって生産された食材としては、例えば、日本では里山再生に取り組んでいる人たちがつくる食材がそれに当たるでしょうし、私たちが提供する、アグフォレストリーで栽培されたバニラもそうです。
このような食材は、必要な栄養をとることや美味しさとか美しさを楽しむこと加え、その背景にある物語を伝えるという新しい食の価値を提供します。このとき食の作り手は、食材が生産される現場で紡がれる物語を食べる人に伝えるという新たな役割をも担うことになります。その役割は、原材料の提供者、それを使って商品をつくる人たち、はたまた料理として提供するシェフやパティシエ、その他食に携わるすべての人が担うことができます。そしてその皆さんは、そういう役割を通して世の中を少しでも良い場所に変えることができる存在でもあります。上で書いた嬉しい機会をいただいて、こんなことを考えたのでした。
さて、その一員であると自負する私たちが提供する製品たち。使っているバニラはマダガスカルの森のような農園で収穫されたものです。アグロフォレストリーと呼ばれる森のような農園を広げることでマダガスカルの森を守り、地域の人々の生活をより安定したものにしようと取り組んでいる人たちがいます。彼らを応援する、クリスマスにぴったりの商品たちです。
2023年12月19日合同会社Co•En Corporation代表 武末克久
冒頭の写真は、マダガスカルアグロフォレストリーに実るバニラの実。収穫直前の今年7月の写真です。長い加工期間を経てそろそろ仕上げの工程に入っています。
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