寛容になりましょう

kurumiru/ 4月 22, 2024/ Newsletter/ 0 comments

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昭和から令和にタイムスリップしてきたら、みんなツルっとしたスマホを持っているし、スカイツリーはそびえてるし… 逆に令和から昭和にタイムスリップしたら、今ではそれは完全にアウトでしょ! というようなコンプライアンス違反の嵐だったり… 

ドラマ「不適切にもほどがある!」の登場人物たちは1986年と2024年を行き来します。1986年、僕はもう小学生だったからかそんなに昔には感じないのですが、38年前です。この間に変わらないものもありますが、随分と変わったものもありますね。1986年の社会では当たり前として受け入れられたいたことが2024年では不適切にもほどがあるといわれる程に非常識になっていることも多く(公共の場での喫煙、パワハラ、セクハラ、ケツバットなどなど)、ドラマではそれが面白おかしく描かれれていました。以前は見過ごされていた理不尽な行動が禁止されるようになった一方で、行きすぎたコンプライアンス意識から生じるギスギスや生きづらさが現在の課題として提起されていました。

さて、今の私たちが暮らすそんな現代でのことです。アグロフォレストリーバニラの商談やコンサルティング業務の中で、最近こんな質問を受けることが重なりました。「環境やSDGsに配慮した食材を使っていきたいと思っているが、そうした場合、自社が製造(もしくは販売)する商品の中に、環境やSDGsに配慮したものとそうでないものが混在してしまう。どう考えたらいいのか?」と。たしかに、今の状況をスナップショットとして切り取って見ると、できていないことが目につくかもしれません。またそのことを叩かれるのではないかと心配になることもあるでしょう。でも、今の時点でできていないことがあるのは当然です。今はまだそれが当たり前の社会ではありませんし、そうする手段が限られているのですから。そんな中で大切なことは、将来に向かってより良くしていくことだし、その姿勢を上手に見せることだと思います。もう少しいうと、やらなければいけないという義務感でやるのではなく、新しい価値を創造するものとして主体的に取り組めたならなお良いと思います。

冒頭のドラマは、とどのつまりは「もっと寛容になりましょう」というメッセージで締めくくられます。人と人との違い、つまり多様性を寛容な心で受け入れることが肝要だということです。確かに、多様性が認められることは、より多くの人が生きやすいと感じる社会にとって大切なことでしょう。それだけでなく、多様な価値観が尊重されることはイノベーションを起こしやすい社会、つまり状況に応じて必要な変化を遂げることができる社会にとって必要なことのはずです。「森を守りたい、広げたい」「自然と共生する社会を目指したい」「SDGsに配慮しましょう」というようなことをいうと、お金を稼ぐこと、資本を増やすことが最優先される現代では、冷ややかな目で見られることもあります。決して甘えるわけではなりませんが、でも、この挑戦を寛容な心で見守っていただきたい、そして応援していただければと思います。今から38年後というと2062年。どんな社会になっているのでしょうね。ちょっとのぞいてみたい気がします。

ボルネオの育苗施設で見かけた木の芽。若々しくて美しい。38年後、こいつが木となって成長したときに、この辺りの風景はどんな感じになっているのだろうか? 冒頭の写真:突然のスコールを呆然と見つめる3人。中央に見えるのはシュガーパームの木。おいしい砂糖が取れる。

2024年4月22日
合同会社Co•En Corporation
代表 武末克久

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