Coen.mg/ 9月 19, 2025/ Newsletter/ 0 comments
Connect & Enjoy #047
たくさんの人に田舎の楽しさを体験してほしいな。ここのところよく考えています。僕たちの拠点は千葉県の鴨川にありますので、鴨川にはぜひ足を運んでいただきたいのですが、他にも推しの田舎がいくつもあります。その中の一つに、愛媛県松野町目黒集落があります。目黒集落は四万十川の最上流にあり、ここより上流に集落はありません。この目黒で、水を汚さずに次の集落に渡したいとの思いを持って米の自然栽培に取り組む細羽さんたちを訪ねたのは2021年7月のことです。コンビニもないこの集落で、合鴨農法や自然栽培のための除草機の導入など色々な挑戦が行われていました。僕は田んぼの草取りや、アマゴの養殖池の砂とりを手伝いました。お礼にいただいたアマゴを直火焼きにして食べましたが、その美味しいことといったら! 目黒の上流の滑床渓谷での川遊びもいい思い出です。田舎を満喫した数日間でした。
あれから3年が経ちます。この間あれよあれよといううちに、森、農、食、医、育に関する様々なプロジェクトが立ち上がって、関わる人も訪れる人も随分と多くなっています。その取り組みが、「森の国Valleyインパクトレポート2024-2025」にまとめられて今月公開されました。今回はこのレポートを紹介します。森の国Valleyのビジョンは、”森の国Valleyでは、四万十川源流の恵みに感謝し、あめつちの声に耳をすませ、人が自然と寄り添って豊かに生きる新しい社会を目指しています。”とあります。このビジョン達成に向けた森の国Valleyの1年間の取り組みや成果が、関わる人たちの体験談や美しい写真とともに数字で紹介されています。植林した広葉樹の数(2,800本)とか、大学生インターンの滞在時間(8,640時間)などわかりやすい数字がありますし、「野生化スイッチ」覚醒率」(ゆきおの自然ガイドの中に子どもや大人が自然の中で一気に生き生きしはじめた瞬間の遭遇率)(75%)といったユニークな指標もあります。食に関連するものとしては、レストランの食料自給率(使用する食材のうち、愛媛県・松野・四万十川流域産の割合)(85%)や、土と触れ合った料理人の数(16人)、調理後残渣の集落再循環(98%)、天然由来の洗剤使用率(95%)などが報告されています。また、新しく目黒と関わった人の人数として、前述の大学生インターンの滞在時間や土と触れ合った料理人の数の他、子どもたちを対象としたキャンププログラムや森のアブサロン(食事会)に参加した人の数などが紹介されています。そして報告書の最後は、100年後に森の国Valleyにいる人たちに向けたメッセージで締めくくられています。森の国Valleyの活動そのものもそうですが、それを表現したインパクトレポートがこれからどんなふうに進化していくのかとても楽しみです。
売上や利益といった財務指標だけではなく、社会に与えたインパクトを指標化して管理しようとする企業が増えています。それを報告書の形にまとめたのがインパクトレポートです。一般的な企業もいわゆる非財務情報の開示が求められるようになってきましたが、このようなレポートは特に社会企業と呼ばれる企業にとって重要なものだと思います。活動の目的は社会を良くすることであってお金儲けはその手段であるという組織ですから、活動の成果を報告するインパクトレポートは本来は欠かせないものでしょう。この記事を書きながらその重要性をますます感じています。そういう私たちCo•En Corporationは、「美しい景色を50年先も」というビジョンを掲げています。このビジョンに対してどの程度貢献できたのかを指標化する試みをしてはいますが、まだ公開できるものにはなっていません。森の国Valleyやその他のレポートを参照しながら開発を進めていかねばと自戒しています。
2025年9月19日合同会社Co•En Corporation代表 武末克久
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