アグロフォレストリー通信#32 時代の流れをとらえる
Kurumiru/ 12月 24, 2025/ アグロフォレストリー通信/ 0 comments
無事に林業就業体験研修を終え、チェーンソーと刈り払い機と2トン未満の重機を操縦する資格を取得しました。森のプレイヤーに一歩近づくことができた気持ちで嬉しいここ最近です。正直なところ技術面はまだまだです。練習しないと忘れてしまいそうなので、お手伝いの要望があればぜひご連絡ください!
研修期間は、林業の大変さを身をもって学びつつ、木材市場や木材加工場の見学もして林業について考える時間でした。市場では規模や活気が縮小していっている印象を受けた一方で、加工場では昨今のSDGs需要の波に乗り、国産材の合板建築材で事業をどんどん拡大している様子でした。業界内での明暗のギャップを見て、時代の流れを読んでそれに対応していくこと、対応できる柔軟性を持つことの重要性を現場レベルで感じました。もちろん私が今回見学したのは一部であり、すべての木材市場が縮小しているわけではありません。しかし林業従事者の数は年々減少しています。
日本は国土の約3分の2(約67%)が森林です。それを整備できる人が年々減っているのは大変なことです。森が手入れ不足になることの弊害は以前のアグロフォレストリー通信でも話しているので興味があれば読んでみてください。林業は本来ならば木材を育てて売るというシンプルな生業ですが、木材価格が不安定なことやコストがかかりすぎることを踏まえると現代ではそれだけで生計を成り立たせるのは難しいです。
武末の12月のニュースレター「30までに30」にもあるように、森の価値というものは木材創出の価値から新しい価値へシフトしていくのではないかという感覚があります。そしてCo・En Corporation でも森の価値を高めるためにできることがあるのではないかと感じています。森を整備するという尊い仕事にもっと光が当たるようにするには、森自体の価値を上げる(既にある価値を見える化する)必要があると思うのです。鴨川というフィールドに来て新しくできることやチャンスがたくさん増えました。来年はそれをものにしていけるように前進します。
2025年12月23日
武田瑞季
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