ぺったんぺったん、ぺったんぺったん。昨年末は餅つきを2回やりました。1回目は千葉県鴨川のSoil to Soulのイベントで、2回目は福岡の実家でつきました。ついたのはいずれも山間地の里山で自然栽培で育てられた餅米でした。そしていずれも、僕自身もほんの少しだけ稲作を手伝ったものでした。鴨川では田植えと稲刈りを、福岡では田植え前の水田の整備をやりました。全体の八十八の手間からすると無に等しいくらいわずかではありますが、関わった分お米に愛着が湧きますし、餅もうまい! そして、毎日の米粒を見る目が少し変わります。どれほどの作業の成果としてこいつらがここにあるのかと。
そんな話を、先日訪れたパティスリーのカフェでバリスタの方と話をしました。そこは自社の畑で野菜を育てています。大人気店だしてっきりFarm to Tableを謳った商品を出すのかなと思っていたのですがそうではありませんでした。「素晴らしい食材から美味しい商品を作ることは得意だし自信を持っているけれど、野菜づくりはまだまだ素人。いい食材を作るのは難しい。こんな状態でFarm to Tableを謳うことは自己満足になりかねない。畑をするのはあくまでもそれを通して自分たちのサービスを向上させるため。畑作りで苦労することを通して農家の偉大さを認識したり、食材の価値を噛み締めながら商品を作るためなんです。」というのです。