異常気象やそれに伴う自然災害に対してどのように立ち向かえばいいのか。先日鑑賞した映画にそのヒントを見たような気がします。その映画のタイトルは「The biggest Little Farm」(ビッグ・リトル・ファーム)。舞台はアメリカ西岸カリフォルニア。若い夫婦が自然と共生する農業を目指して奮闘するドキュメンタリーです。荒れ果てた広大な耕作放棄地を多種多様な植物や動物たちが共存する農園に作り変えていきます。最初は下草を植えたりして土を作るところから始めます。初期の段階では虫や鳥、ホリネズミ、コヨーテなどによって農園が荒らされてしまいますが、次第次第に色々な生き物が農園に集まってきて、食う食われるの関係=生態系のバランスが整ってきます。映画の中では最初は害虫や害獣として描かれていたいきものたちもすべてが生態系の重要な役割を担っているということが描かれます。そして主人公たちは、様々な困難に遭いながらも最後は「自然は完璧だ」という境地に行き着きます。
さて、私たちにとってこの1年はどんなものだったか。Co•En Corporationとしてはこの1年、イリッペバターというボルネオ産の新たな商材の取り扱いを始めたり、ウェブページの刷新、Regenerative Community Tokyoへの参画、月刊誌での連載などいくつかの新しいことに取り組みました。中でも千葉県の鴨川にオフィスを移転したことは私たちにとって大きな前進でした。これによって、保管できる在庫の量が増えましたし、シロップなどの生産もスムーズになりました。また、里山の近くにいて、想いを共有する人たちと活動できるようになりました。
先日は、地元で開催された「ながさクリスマスマーケット」に出店しました。このイベントは、一般社団法人Soil to Soulの主催で、彼らが運営する私設公園で、餅つきや焼き芋をしながらその周りに地域で活動する飲食や雑貨のお店が並びました。遊びにきた大人たちは、食べ物を口にしながらおしゃべりを楽しみ、大人の手を離れた子供たちは、公園内を走り回ったり、焚き火をしたり、絵を描いたり、買い物をしたりとのびのびと遊んでいました。素晴らしいイベントでした。来年はこの鴨川からも、自然と共生する里山のことを言葉や製品を通してたくさん発信していきたいと思っています。